法令・実務

介護タクシー 運転日報の書き方【テンプレ・記入例・必須11項目】

監査で指摘されない日報のつくり方 ── 法令・保管期間・自動化まで

(更新: 2026年4月30日)
介護タクシー 運転日報の書き方【テンプレ・記入例・必須11項目】

運転日報とは?書かないとどうなる?

運転日報は旅客自動車運送事業運輸規則第25条で作成が義務付けられています。「たった1日」の未作成でも巡回指導で指摘される可能性があります。

法令・条文

旅客自動車運送事業運輸規則 第25条 (運転者の業務記録)

事業用自動車の運転者は、その業務を終了するごとに、当該業務に係る次に掲げる事項を記録し、これを当該事業用自動車の運行の終了の日から起算して1年間保存しなければならない。

上記の「次に掲げる事項」が、次のセクションで解説する 11項目 です。

日報未作成のリスク

巡回指導で日報の未作成・記載漏れが発見されると、「改善指示」が出されます。改善が見られない場合、「警告」→「事業改善命令」→「事業停止処分」と段階的に厳しくなります。新規許可事業者は営業開始から3〜6ヶ月以内に最初の巡回指導が入ることが多いので、初日から確実に作成しましょう。

保管期間は1年間。過去1年分の日報がすべて揃っている状態を常に維持する必要があります。事故発生時の状況確認や保険請求の裏付けとしても日報は重要な役割を果たします。

運転日報に記載すべき11の必須項目

以下の11項目をすべて正確に記載する必要があります。1つでも欠けていると巡回指導で指摘の対象になります。

運転日報 必須記載項目

  • 乗務員の氏名(フルネーム)
  • 運行日(年月日・曜日)
  • 車両番号(ナンバープレートの登録番号)
  • 出庫時刻・帰庫時刻
  • 走行距離(出庫時・帰庫時のオドメーター値と合計)
  • 運行経路(出発地→目的地)
  • 利用者情報(氏名・乗車場所・降車場所)
  • 運賃・料金の収受記録(内訳含む)
  • 休憩・仮眠の場所と時間
  • 事故・違反の有無
  • 日常点検の実施状況

介護タクシーならではの追加記録

法定項目に加えて、介助の種類(車椅子介助・歩行介助・院内付添い等)、使用した福祉機器、利用者の身体状況の特記事項も記録しておくと、サービス品質の向上とトラブル時の事実確認に役立ちます。

日報のテンプレートと実際の記入例

日報の記入例を示します。この形式をベースに、自社の運行形態に合わせてカスタマイズしましょう。

日付

記入例
2026年3月5日(水)

乗務員名

記入例
山田 太郎

車両番号

記入例
品川500あ1234

出庫時刻 / ODO

記入例
08:45 / 45,230km

日常点検

記入例
実施済(異常なし)

1件目

記入例
09:15〜10:00 佐藤A様 自宅→B総合病院 3,500円(メーター2,500円+車椅子介助1,000円)

2件目

記入例
10:40〜11:15 鈴木C様 D介護施設→自宅 2,800円(メーター2,300円+歩行介助500円)

3件目

記入例
13:00〜14:20 田中E様 自宅→F病院→自宅 6,200円(メーター4,200円+車椅子介助1,000円+待機60分1,000円)

休憩

記入例
11:30〜12:45 営業所にて

帰庫時刻 / ODO

記入例
15:30 / 45,312km

走行距離合計

記入例
82km(実車48km+空車34km)

売上合計

記入例
12,500円(3件)

事故・違反

記入例
なし

空車回送も記録する

利用者を乗せていない移動(空車回送)も走行距離に含まれます。「実車距離+空車距離=総走行距離」が一致するよう管理しましょう。監査では、オドメーター値から計算した総走行距離と、個別運行の走行距離合計の整合性がチェックされます。

運転日報の記入例とアプリ化イメージ
紙の日報で必要な項目を、アプリでも漏れなく記録できる形に整理。

監査で指摘されるNGパターン5選

巡回指導で実際に多い指摘事項を5つ紹介します。これらを避けるだけで、監査対応力が大きく上がります。

オドメーター値の記入漏れ

なぜダメか
走行距離の裏付けが取れない
正しい対処法
出庫・帰庫時にその場で即記録する

後からまとめて記入

なぜダメか
記憶違いで数値が不正確になる
正しい対処法
運行直後に記録する習慣をつける

修正液で訂正

なぜダメか
改ざんの疑いを持たれる
正しい対処法
二重線+訂正印で訂正する

1年未満で廃棄

なぜダメか
保管義務違反
正しい対処法
1年間保管後、確認してから廃棄

空車回送の記録漏れ

なぜダメか
総走行距離と個別運行の合計が不一致
正しい対処法
回送距離も必ず記録する

修正液は絶対NG

運転日報の訂正に修正液(ホワイト)を使うのは厳禁です。改ざんを疑われ、巡回指導で重点的にチェックされる原因になります。間違えた場合は、二重線を引いて訂正印を押し、正しい内容を横に記入するのが唯一の正しい方法です。

日報作成を10分→1分に短縮するデジタル化

紙の日報は「書く手間」「計算ミス」「紛失」の3つのリスクを常に抱えています。1日10分でも年間42時間。デジタル化で大幅に短縮できます。

作成時間

紙の日報
1日10〜15分
デジタル日報
1日1分以下

走行距離の記録

紙の日報
手動でODO値を転記
デジタル日報
GPS連動で自動計算

計算ミス

紙の日報
起こりうる
デジタル日報
自動計算でミスなし

紛失リスク

紙の日報
あり(火災・水損も)
デジタル日報
クラウド保存で安全

監査対応

紙の日報
紙の束を探す
デジタル日報
検索して即表示

月次集計

紙の日報
手計算で30分以上
デジタル日報
自動集計で即時

デジタル日報は監査でも有効

国土交通省は日報の電磁的記録(デジタル保存)を認めています。巡回指導の際、データをすぐに画面表示・印刷できる状態であれば問題ありません。むしろ紙より検索性が高く、指導員からの質問にすぐ答えられるメリットがあります。

よくある質問

Q.介護タクシーの運転日報には何を記入する必要がありますか?+
A.旅客自動車運送事業運輸規則 第25条で11項目が義務付けられています。日付・運転者氏名・乗務開始終了の地点と時刻・経過地点・走行距離・運転交替の地点と時刻・休憩地点と時刻・事故等の概要・乗務開始時と終了時の走行距離数の累計が必須項目です。
Q.運転日報は何年保管しないといけませんか?+
A.1年間の保管義務があります。事故記録は3年間です。監査時に提示できないと行政処分の対象になるため、紙の場合は月ごとにファイリング、デジタルの場合はバックアップ含めて保管してください。
Q.運転日報をエクセルやアプリで管理してもいいですか?+
A.問題ありません。デジタル管理が認められており、必要事項を漏れなく記録できれば形式は問われません。マゴライドのようなアプリならGPS連動で走行距離・時刻が自動記録され、手書きより漏れが少なく監査対応も即時に可能です。
Q.1人で介護タクシーをやっていても日報は必要ですか?+
A.必要です。事業用自動車での運送は規模に関係なく日報義務があります。1人運営の個人事業主でも、毎運行ごとに記録し1年間保管する義務があります。
Q.日報を書き忘れた日があるとどうなりますか?+
A.監査時に発覚すると行政処分の対象になります。違反点数が累積すると車両停止処分や事業許可取消も。記入漏れを防ぐため、運行終了直後に必ず記入する習慣をつけることが重要です。

マゴライドならGPS連動で日報を自動生成

運行開始ボタンを押すだけで、走行距離・経路・時刻を自動記録。利用者情報は登録済みリストから選ぶだけ。面倒な手書き・計算ミス・紙の管理から解放されて、監査にも即対応できるデジタル日報を実現します。