親父の「福祉タクシー開業」を、息子が手伝った話 ── 介護タクシー業務管理アプリ「マゴライド」が生まれたきっかけ
一人のために作ったアプリが、なぜこの形になったのか

何かを作って、人が喜ぶ顔を見るのが好きだった
僕はこれまで、美容、運送、そして開発 ── いろんな現場に身を置いてきた。
仕事の内容は違っても、共通していたことが一つだけある。「誰かのために何かを作って、その人が喜ぶ顔を見るのが、とにかく好きだった」ということだ。
小さなツールだったり、お店で使うシステムだったり、形は様々だけど、誰かの手元で使われて、その人の毎日がちょっと楽になる ── その瞬間が、何より嬉しかった。
親父の、第二幕
ある日、親父が「福祉タクシーを始める」と言った。
長年、地元で介護の現場に立ち続けてきた親父にとって、それは自然な選択だったのかもしれない。介護施設で働き、ご利用者さんの生活を支えてきた延長線上に、「自分の車で、ご利用者さんを直接お連れする」という道があった。
新しい仕事に挑戦しようとする親父の背中を見ながら、僕はすごく自然に思った。
「何か、手伝えることがあるんじゃないか」と。
最初は、名刺とチラシと、ホームページだった
もともとWeb制作は、僕の得意分野の一つだった。
だからまず、親父のために、名刺を作った。チラシを作った。ホームページを作った。開業の「顔」になるものを、一つずつ用意していった。
営業に回るときの名刺、ポストに投函するチラシ、お客さまが検索したときに出てくるホームページ。親父が「誰かに知ってもらう」ための準備を、息子として手伝ったつもりだった。
でも、親父が実際に開業してから ── 本当の困りごとは、そこからだった。
親父が最初につまずいたのは、「見積もり」だった
親父が一番困っていたのは、見積もりだった。
お客さまから電話がかかってくる。「うちの父を、来週病院まで送ってほしいんだけど、いくらくらいかかる?」
距離がある。時間がある。乗降の介助がある。車椅子の種類でも料金が変わる。帰りを待つのか、片道なのか ── 条件が絡み合って、電話口でパパッと即答するのは、どれだけ準備していても難しかった。
料金表を手元に置いても、毎回計算し直し。受話器を握りしめて、頭の中で算数をしている親父の姿が、そこにあった。
「これ、GPSと料金設定をアプリに仕込んだら、ワンタップで出せるはずだ。」
そう思って、見積もり機能を作った。
裏でGPSが走って、出発地と目的地の距離を自動で計算する。介助内容を選ぶだけで、金額が即座に出る。電話を受けながら、指先でパパッと条件を入れて、その場で金額を伝える ── 親父はこれで、本当に楽になった。
一つ潰したら、次が見えてきた
見積もりが解決したら、次の「面倒」が顔を出してきた。
輸送実績報告書。毎年、運輸支局に提出するあの書類。手書きで、何十行も、何ヶ月分も、間違えないように書く。これも、普段の運行データがアプリに入っていれば、ボタン一つで出せるはず。作った。
日報。毎日の運行を一件ずつ書き起こす作業。予約と運行のデータが繋がっていれば、自動で下書きができる。作った。
請求書。介護保険の請求、自費分の請求、月末にまとめる作業。作った。
顧客管理。車椅子の種類、介助のコツ、かかりつけ病院 ── ご利用者さんごとに覚えておきたい情報を、カルテ形式で残せるようにした。
経費管理。レシートの山と、確定申告の悪夢。これも、アプリに日々入れておけば、年末に泣かなくて済む。
親父が「これも面倒」と言うたびに、一つずつ機能を増やしていった。何回も作り直して、何千回もテストして。
気がつけば、親父の一日が、アプリの中にまるごと入っていた。
一人のために作っていたら、アプリになっていた
あるとき、ふと気づいた。
「これ、親父一人のために作っていたはずなのに、業務管理アプリとして、ちゃんと完成してないか?」
予約、運行、見積もり、請求、顧客、経費、日報、輸送実績報告書、確定申告サポート ── 介護・福祉タクシー事業者が毎日触る業務の、ほぼ全部が、一つのアプリに収まっていた。
親父の「困った」を、愚直に一つずつ潰し続けた結果だった。
そしてそのとき、もう一つ気づいた。
親父と同じ悩みを抱えている事業者さんが、日本中にいるということに。日報に追われて夜中まで起きている人、請求書の計算でいつも頭を抱えている人、確定申告のたびに泣いている人 ── 親父と全く同じ景色が、全国で繰り返されていた。
それなら、このアプリを、必要としている人に届けたい。
そう思って、ちゃんと名前を付けて、世に出すことにした。それが「マゴライド」です。
マゴライドで、これからやりたいこと
マゴライドは、アプリ「だけ」のサービスじゃない。
思い返せば、始まりは名刺とチラシとホームページだった。アプリはその延長で生まれた。だから、これからのマゴライドも同じように、介護・福祉タクシー事業者さんの「IT周りの悩み」を、まるごと支える存在でありたいと思っている。
- ホームページ制作
- LINE公式アカウントの構築
- 予約導線の設計
- ほか、現場で必要になる「IT」全般
アプリ以外の領域にも、少しずつ広げていく準備をしている。
ITで便利になることは、この業界にまだたくさん眠っている。それを一つずつ、現場の声を聞きながら、事業者さんの手元に届けていく ── それが、マゴライドがこれから歩もうとしている道です。
最後に
一人のために作ったアプリが、今、全国に届こうとしている。
もしあなたが、日報や請求書に追われて夜中まで起きているなら。もしご家族が定年後に介護・福祉タクシーを始めようとしているなら。
マゴライドは、あなたのためのアプリです。
僕が、親父のために作ったように。
親父の現場から生まれた、介護タクシー業務管理アプリ。
マゴライドは、介護・福祉タクシー事業者の予約・運行・見積もり・請求・顧客・経費・日報・輸送実績報告書を一つにまとめる業務管理アプリです。1か月無料トライアルで始められます。